RCIとは?
RCI(Rank Correlation Index)は、FX取引においてトレンドの方向や
売買タイミングを判断するためのテクニカル指標です。
価格のランク(順位)を比較し、その相関性を指数化することで、
相場の過熱感や反転の可能性を探ることができます。
RCIの値は+100から-100の範囲で変動し、+100に近いほど買われすぎ、
-100に近いほど売られすぎの状態を示します。
RCIの最大の特徴は、移動平均線や他のオシレーター系指標に比べて、
トレンドや反転のサインをいち早く察知できる点です。
一般的には、RCIが+80以上で売り、-80以下で買いとされることが多いですが、
期間設定や相場状況によって適切な判断が求められます。
FX初心者にも使いやすいRCIですが、単独ではなく、他の指標や分析手法と組み合わせることで、
より精度の高いトレードが可能になります。
RCIを活用し、相場の流れを的確に捉えましょう。
MT4でRCIの導入方法
MT4でRCIは、標準搭載されていないため、
インジケーターを外部から導入する必要があります。
(検索するとMT4用のRCIインジケーターが出てくると思います)
FXTFのMT4は標準でRCIが用意されているので、今回はこちらを使用します。
MT4を起動する
MT4を立ち上げ、トレードに使用するチャートを開きます。
挿入メニューからインジケーターを選択
上部メニューの「挿入」→「インディケータ」→「FXTF RCI」を選択します。
パラメータを設定する
期間(Period): 初期設定は14ですが、好みに応じて調整します。
必要に応じてラインの色やスタイルを変更できます。
複数のRCIを設定し、異なる期間を組み合わせて分析に活用することも可能です。
チャートに適用
設定が完了したら「OK」をクリックします。RCIが選択したチャートに表示されます。
動作確認
RCIが正しく表示されていることを確認し、トレードに活用してください。
RCIのEA作成例
EAつくーるWeb版にアクセス
GogoJungleのマイページにログインし、左側メニューの「開発する」から「EAつくーる」を選択します。
※なお、EAつくーるをお持ちでない方は別途ライセンスを購入してください。
基本項目の設定
EA名: 任意の名前を入力します(例: RCIEA)。
ロット数: 取引するロット数を設定します(例: 1)。
損切り: ストップロスの値を入力します(例: 50ピップス)。
利食い: テイクプロフィットの値を入力します(例: 100ピップス)。
スリッページ: 許容するスリッページの値を設定します(例: 3)。
コメント: 取引時のコメントを入力します(任意)。
オプションの設定
必要に応じて、トレーリングストップや取引時間の制限などのオプションを設定します。
今回はシンプルな設定のため、特にオプションを追加しません。
トレード戦略の概要
買いエントリー条件:RCIが-80以下から上昇して-80を超えたとき 、買いエントリー。
売りエントリー条件: RCIが+80以上から下降して+80を下回ったとき、売りエントリー。
決済条件: 利益確定(テイクプロフィット)と損切り(ストップロス)を設定。
買いエントリーの条件
「条件1の設定」をクリックし、以下のように設定します。
インジケーター: RCI
時間足: 1時間足
計算期間: 14
計算位置: 2(2本前のローソク足)
条件: 「<」
値: -80
設定後、「OK」をクリックします。
+ボタンを押して「条件2の設定」をクリックし、以下のように設定します。
インジケーター: RCI
時間足: 1時間足
計算期間: 14
計算位置: 1(1本前のローソク足)
条件: 「>」
値: -80
設定後、「OK」をクリックします。
条件1は2本前のローソク足(計算位置2)はRCIが-80より小さいことを認識させ、
条件2は1本前のローソク足(計算位置1)はRCIが-80より大きいことを認識させています。
条件2だけだと、RCIが-80以上の時にいつでもエントリーしてしまうので、
条件1と2でクロスした時にエントリーするように設定しています。
売りエントリーの条件
「条件(OR)」をクリックし、「条件3の設定」及び「条件4の設定」を追加します。
「条件3の設定」をクリックし、以下のように設定します。
インジケーター: RCI
時間足: 1時間足
計算期間: 14
計算位置: 2(2本前のローソク足)
条件: 「>」
値: 80
設定後、「OK」をクリックします。
+ボタンを押して「条件4の設定」をクリックし、以下のように設定します。
インジケーター: RCI
時間足: 1時間足
計算期間: 14
計算位置: 1(1本前のローソク足)
条件: 「<」
値: 80
これですべての入力が完了しました。
EAの作成とダウンロード
設定が完了したら、画面上部の「MT4 EA作成」または「MT5 EA作成」ボタンをクリックし、EAをダウンロードします。
MT4への導入
ダウンロードしたEAファイルをMT4の「Experts」フォルダにコピーします。
「Experts」フォルダはMT4上部の「ファイル」→「データフォルダを開く」→「MQL4」フォルダの中にあります。
RCIは相場の過熱感を視覚的に判断しやすいため、
反転ポイントやエントリー・エグジットタイミングを見極めるのに役立ちます。
リアル運用の前に、デモ口座で十分なバックテストとフォワードテストを行い、
EAの動作を確認してください。
RCIのその他利用例
①トレンドの継続を確認する
RCIが+50以上で推移している場合は上昇トレンド、-50以下で推移している場合は下降トレンドと判断。
②ボックス相場でのレンジトレード
ボックス相場(レンジ相場)でRCIが+80付近でショート、-80付近でロングを繰り返す。
RCIは順位相関に基づいており、単純な価格の平均や移動平均を使わない点が他の指標(RSIやストキャスティクスなど)と異なります。
他の指標と組み合わせることで、より精度の高いトレードを目指してみましょう。