新譜レビュー『Sun and Rain』<br>〈Yossy Little Noise Weaverインタビュー〉

新譜レビュー『Sun and Rain』
〈Yossy Little Noise Weaverインタビュー〉

2018.08.04 Sat category : HAVE FUN

 

Yossy Little Noise Weaverに芽生えた新たな音楽性
新譜『Sun and Rain』の魅力に迫る

 

 

今年7月にニューアルバム『Sun and Rain』を発表したYossy Little Noise Weaver。前作『VOLCANO』からおよそ8年を経て発表された今作は、これまでの実験的でアグレッシブな音像とまったく違い、温かみのあるアットホーム感のある印象に。この大胆な変化には彼らを取り巻く環境が大きく関係していた。

 

 

icchie (2011年の)震災前までは5年ほど東京の調布市に住んでいました。その頃はエレクトロニカとか、ダブ的な音楽の影響が大きかった。震災をきっかけに停電や原発の問題で、電気をふんだんに使う音楽を一旦やめにしたいと思うようになって。ときを同じくして関西に引っ越すことになったんですが、それを機に1年ほど音楽をやめてみたんです。活動を再開するきっかけになったのは、東京時代に知り合ったギタリストの小池龍平くん。YOSSYと3人でアントニオ・カルロス・ジョビンのカバーをする”ジョビンナイト”っていうユニットを始めたんです。このユニットではできるだけ電気を使わず、生楽器を中心に人力で、より生音に近い音量で演奏するスタイルにしたら、アコースティックの面白さにまた気付けた。

 

YOSSY  そうやって状況や環境に影響された結果出てきた音が今回の音。やっぱり前作の8年前の気分とは違いますね。

 

 

 

関西での音楽活動再開以降は、Mr. Childrenやハナレグミ、Caravanなどメジャーの最前線で活躍するアーティストたちのサポートメンバーとしての役割も増え、思い通りに制作活動に踏み切れなかったそう。ただ、こうした経験がレコーディングの場で役立つこともあったんだとか。

 

icchie  今の関東の拠点に移る前は京都に3年ほど住んでいました。その頃にいろんな方にサポートで呼んでいただくことが増えて、1年の半分ぐらいは東京に居たり旅に出ていることが多くなって。落ち着いて自分たちの音楽に取りかかれなかったんです。しかも、京都では団地に住んでいたこともあって、騒音の問題で音が出しにくかった。じゃあ思い切って東京近郊で音の出せる物件に引っ越すか、ということになって。埼玉の山奥の土地に移ったんですが、隣の家が密着していないので、ストレスなく音楽が作れるようになりました。東京で知り合った好きなミュージシャン仲間に来ていただいて、レコーディングをし始めたり。ハナレグミ、Caravan、よっちゃん(EGO-WRAPPIN’・中納良恵)のソロみたいに、空気感を大切にするミュージシャンたちの元で演奏した時に得た感覚はレコーディングの時に重宝しましたね。

 

 

 

レコーディングが始まると、自宅兼スタジオでの慣れない作業やトラブルの連続、さらに初の日本語での作詞に挑戦ということで、うまくいかずに戸惑うことも。そんな中でも、今後活動を続けていく上で有意義な発見があったそう。

 

icchie  アルバムを作り始めた最初の頃、僕はミスチルのツアーの真っ只中でなかなかじっくり作る感じじゃなくて。まだ比較的時間があったYOSSYが集中して作曲してくれてました。レコーディングが始まってからも引っ越したばかりの自宅スタジオで録音したこともあって、録り音が予想しにくくて。ベーシック(ドラム、ベース、鍵盤などのバックの音)を録ってからは、自分たちの手で色々と試したくなったんです。当初、録音を担当してくれた中村督さんに、ミックスも含め最後までお願いするつもりだったんですが、全部付き合ってもらうのは申し訳なかったので、そこからの作業は僕とYOSSYで進めることにしました。その分時間もかかってしまって、結局曲を作り出してからリリースまで1年半ほど。リリース元が変更になったりもして、今回はもう話せばキリがないぐらいに大変なことが多かった。多くのトラブルを乗り越えてなんとかリリースできたことが嬉しいです。

 

YOSSY  初めて日本語詞にもチャレンジしてみました。日本で音楽をやっていく上で、ちゃんと多くの人に伝えようとしたらそこは避けて通れないなと。やっと今回挑戦できて本当に良かったです。自分では、いろんな人にそれぞれの時間があって、そこで出会いや喜びや悲しみもある、みたいなそういう”生きてる時間”が表現できたらな、と漠然と考えています。日本語の曲の乗せ方など本当に奥が深いと感じましたね。これからもっと研究していこうと思っています。あと、icchieもさっき言った通り、今作はリリースの仕方で結構模索したところもあったんですが、気づけたこともあるんです。結局曲の内容をよりいいものに仕上げるっていういちばん大事なところを頑張ればそれでいいんやって。

 

 

 

全く新しい試みだらけだった制作を終えたばかりであるにも関わらず、「今はまたすぐにでも新しい音を作りたい気分。まだまだ動き続けて激動でありたい」と常に前を向いて進み続けることだけを念頭に置いている彼ら。『Sun and Rain』はそんな彼らの”進化”のプロローグに過ぎないのかもしれない。

 

9月から始まるアルバムリリースツアーで来阪も決定。「僕たちの変化や気持ちを感じてもらいたいので、ぜひライブに足を運んでください!」

 

 

Sun and Rain
発売中 ¥2500〈BUS RECORDS〉

www.yossylnw.com

 

ライブ情報
YOSSY LITTLE NOISE WEAVER Duo LIVE(icchie/YOSSY)
9/8(土)at JIKAN Design
Tel:06-6480-7038
OPEN 18:00 / START 19:00
前 ¥3000 ※子供(小学生以下)¥1500
LIVE:YOSSY LITTLE NOISE WEAVER

 

予約  https://peatix.com/event/407364

 

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