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2016.10.30 Sun

#Osaka

太陽の塔、その知られざる内部に潜入!【人類の進歩と調和をそこに見た… 編】

太陽の塔、その知られざる内部に潜入!
【人類の進歩と調和をそこに見た… 編】

#万博公園#体験#大阪ディープ#潜入

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1029日、30日に大幅改修前の最後の内部一般公開が行われる太陽の塔。その一般公開で見ることのできる1階部分は前回レポートしたとおり。今回はさらに太陽の塔内部の深部へ…  最上階6階を目指して進む。経年劣化により一部立ち入ることが不可能な場所もあったが、それでもほぼ全ての場所を探ることができた。ついにその牙をむく「太陽の塔」本当の姿をお伝えしよう。

 

 

1階から2階、さらに上部へ

塔の内部は今まで本格的な整備が行われていなかったため、いたるところに当時、使われていたであろうかなり劣化のある照明や棚、配線などが落ちている。壁面はひび割れているところもあり、床には埃が積もっていて歩くたびに足跡がつく状況だ。そんなディストピア的風景に逆にテンションアップしながら、非常階段を使い上の階に向かう。

 

 

通路にはエレベーター。現在は大変危険なため利用できないが、エレベーターは1階から6階まで一直線にガラス窓が造られ、上にあがる人たちが生命の樹を見られる構造になっていた

通路にはエレベーター。現在は大変危険なため利用できないが、エレベーターは1階から6階まで一直線にガラス窓が造られ、上にあがる人たちが生命の樹を見られる構造になっていた

螺旋状に登っていくエスカレーターは太陽の樹が間近で見られる構造。強度の問題で今回は使用禁止だった

螺旋状に登っていくエスカレーターは太陽の樹が間近で見られる構造。強度の問題で今回は使用禁止だった

 

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2階から階へ上る非常階段は当時はスタッフだけの通路だったと予想される。

 

 

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階段通路はこの状態。改修工事が必要なのもうなずける

 

 

 

道中、脇におもむろに置いてあった太陽の塔のパネル

道中、脇におもむろに置いてあった太陽の塔のパネル

日本万国博のシンボルマークがあしらわれた棚。来場者用だったのか、スタッフのバックヤードだったのか… 案外こういうものから当時の息づかいを感じられる

日本万国博のシンボルマークがあしらわれた棚。来場者用だったのか、スタッフのバックヤードだったのか… 案外こういうものから当時の息づかいを感じられる

 

 

 

「生命の樹」生物の進化を追う

生命の樹は根元から三葉虫時代、両性時代と時を刻んでいく。リアルに再現された生物の誕生初期の象徴、イカやアンモナイト。ほこりまみれで折れている部分もあるが今にも動き出しそうな躍動感は健在だ(実際多くの展示生物は当時、電動で稼働していたとか)。

 

 

三葉虫のリアルな造形物、今にも動き出しそう。最初は気持ち悪いが、見慣れるとキモカワ

三葉虫のリアルな造形物、今にも動き出しそう。最初は気持ち悪いが、見慣れるとキモカワ

魚類時代はアンモナイトやイカの造形物。当時はもっとたくさんの生き物が展示されていた

魚類時代はアンモナイトやイカの造形物。当時はもっとたくさんの生き物が展示されていた

 

 

各階ごとに時代が設定されており、展示生物たちの説明がある

各階ごとに時代が設定されており、展示生物たちの説明がある

塔内を囲む壁一面にV字の凹凸が取り付けられている。触るとトタンのような素材で作ってあり、一つ一つの塗装が凹凸を帯びている

塔内を囲む壁一面にV字の凹凸が取り付けられている。触るとトタンのような素材で作ってあり、一つ一つの塗装が凹凸を帯びている

 

 

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両生類時代の階層から上を見上げると、大迫力の恐竜が目に飛び込んできた。1階からは分からなかったが、上に上がると様々な生物が生命の樹のまわりに配置されている。

 

 

 

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横から眺める恐竜。かなりの大型だが種別は不明(ブラキオサウルス?)

 

 

 

 

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さらに上を目指す我々。壁には6Fの文字、ついに最上部へたどり着いた。

 

 

 

いよいよ「太陽の塔」内部、最深部に到着。

 

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これが最上階の様子。この6階部分は太陽の塔の左右の手の根元部分にもあたり、写真奥の大きな穴は、太陽の塔の左手にあたる部分。手前、生命の樹にはゴリラ(オランウータン?)が配置され、生命の進化もいよいよ霊長類にまで。

 

 

 

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ゴリラらしき展示物を裏から見るとこのとおり。無残だが、当時は頭部分が稼働していたことが伺える

 

 

 

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ドン。さきほどお伝えした左手の内部。太いフレームが奥に伸びていく様子に圧倒される。ずっと眺めていても見飽きない光景。階段の先は当時あった空中展示場へと続いていたそうだ。

 

 

 

こちら反対側の右手の部分にはエスカレーターが設置されていて、こちらも空中展示場へとアクセスしていた。当時は両脇がライトアップされ、どこか別世界へ続く未知なる未来への入り口のように感じただろう。

 

 

 

1970年の写真

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太陽の塔の手は全長25メートル。その手を囲うように空中展示場が造られ、万博会場を見渡せる大パノラマが広がっていたはずだ。

 

 

 

この場所は『太陽の空間』と呼ぶようだ。「太陽は人間生命の根源だ。惜しみなく光と熱をふりそそぐ、この神聖な核われわれは猛烈な祭によって太陽と交歓しその燃えるエネルギーにこたえる」

この場所は『太陽の空間』と呼ぶようだ。「太陽は人間生命の根源だ。惜しみなく光と熱をふりそそぐ、この神聖な核われわれは猛烈な祭によって太陽と交歓しその燃えるエネルギーにこたえる」

足元の床はひび割れて粉々になっている。これが46年の年月を感じる…

足元の床はひび割れて粉々になっている。これが46年の年月を感じる…

 

 

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そして、これが太陽の塔の最上部の天井。海のような空のような、永遠に続いていくように思える空間。宇宙、人間、精神… そういった無限を表すのだろうか… 岡本太郎の凄みをとことん感じるのみ。

 

 

 

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ひるがえって、下を見れば今まで上ってきた生命の経過。真っ赤な光景は血液のような、マグマのようなエネルギーが沸いているよう。

 

 

 

 

生命の樹の頂上にはハシゴが設置されているが、落ちれば1階まで落下するため、かなり危険

生命の樹の頂上にはハシゴが設置されているが、落ちれば1階まで落下するため、かなり危険

ドーム状の頂上付近には、通気口なのか? 謎のダクトはそこかしこに。

ドーム状の頂上付近には、通気口なのか? 謎のダクトはそこかしこに。

 

 

最後にもう少し別アングルの写真を。どこをどう写しても絵になる場所だ

 

 

 

これで塔の内部の観覧は終了。想像以上に楽しませ、驚きを与えてくれる場所だった。確かに配線がちぎれてぶら下がっていたり、人形の足が取れていたりと約半世紀を刻んだ「疲労」は顕著に表れていた。それでも、音、光、造形物の迫力と躍動感は健在だった。

 

ここで感じたのは、いわゆる「夢の跡」といったネガティブなイメージではなく、むしろ逆。1970年当時、ここに訪れた多くの人が持っていた、未来に対する希望や想像の力が羨ましく思えた。それは、その時代だからこそ持ち得た特別なモノだったかもしれないが…。 

 

 

太陽の塔は一般公開終了後、「太陽の塔内部再生」事業として耐震工事とあわせて「生命の樹」や「地底の太陽」など内部の展示物を当時の姿にできる限り再生して改修工事が行われる。工事が終了し一般に公開されるのは2018月になる予定だ。

 

Report / Yukako Okada 

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太陽の塔

吹田市千里万博公園1−1

万博記念公園「太陽の広場」

 

 

▶︎前回の記事を読む

 

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